中央に四国山地を戴く四国は滝が多い地域である.その中でも愛媛県の滝といえば、日本の滝100選到達難度第1位とも言われる御来光の滝が知られているが、それとはだいぶ趣を異にするのが今回のテーマ雪輪の滝である。
愛媛県南西部の宇和島市から松野町にかけて、四万十川の支流目黒川流域に広がっているのが滑床渓谷であるが、この地域は花崗岩が多く、雪輪の滝はそうした渓谷内の花崗岩の一枚岩を滑るように流れているナメ滝となっている。流れ落ちる際に形成される水紋が雪の輪のように見えることからこの名が付いている。一枚岩の花崗岩で傾斜も緩やかであることから、夏のシーズンには天然のスライダーとして滑って遊ぶことも可能である(要ガイド)。
松野町の中心部から車で県道8号線を南下、目黒地区で県道270号線に入ったあとは一部対向車とのすれ違いが困難な場所もあるため慎重に進む。森の国ロッジなどの施設がある地域に観光用の駐車場があり、ここからは徒歩で滑床渓谷に入っていくことになる。
渓谷は目黒川を挟んで右岸、左岸両方に遊歩道があるが、右岸はアップダウンが結構あるものの、川沿いを進むため景観が良い一方で、左岸は比較的平坦だが川が見えないことが多いため、往路は右岸、復路は左岸というコースがお勧めである。
途中には三筋の滝や河鹿の滝など小規模な滝のほか、二つに割れた大きな岩の上に別な岩が乗ったことにより、鳥居のような外観となった鳥居岩などの見どころがある。 |
県道270号線 |
滑床渓谷 |
三筋の滝 |
河鹿の滝 |
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